図は、フレッド・M・ロバーツのストレートフィンとオフセットの比較データです(注1)。
アップストロークとダウンストロークとも13.5kgの運動を与えたときの推進力を表しています。
アップストロークとダウンストロークで1サイクルで推進力を100とします。
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ストレートフィンの場合はアップストロークが約75%を発生させ結果として、足の負担に著しい不均衡となっています。
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ブレードにソリを持たせたオフセットフィンは、アップストロークとダウンストロークの力の不均衡を解消し、スムースな推進力の発生させることができました。
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今のフィンはほとんどがオフセットフィンですが、やはりフィンを上手に動かさなければオフセットフィンの有効性も発揮できません。
互いの足の運動に対して、互いが支点をなっていることを忘れずに練習してください。
特にアップストロークでは、足が地面に立っている形になりやすいので、足の親指でフィンの底面を押さえ足の甲を伸ばしているようにします(注2)。
(注1)
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このデータは今から数十年前のものです。しかしこれ以降いまになっても、これだけ精密にフィンの運動分析を示した文献は見当たりませんでした。ダウンストロークが推進力のほどんどを発生させていると多く解説されていますが、フィンの推進力はダウンストロークとアップストロークの1サイクルで考えるべきなのです。
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(注2)
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最近、ブレードを縦に割った「先割れフィン」というものがありますが、これについてはよく分からないので割愛させていただきます。
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