春にどり

 春にごり、春がつくと何でもいい響きになりますが、実はそうではありません。
 春になると日射量も上がりプランクトンも増殖します。この時期、海の透明度は非常に悪くなります。 「春にごり」は、毎年おこる現象をみて、ダイバーのあいだで自然に使われるようになった言葉です。

 原因は、次のようなものです。

 【赤潮】 
 春から夏にかけて、降雨によって栄養分の豊富な多量の陸水が入り、プランクトンが増殖する。さらに無風の好天がつづくと爆発的な大増殖をする。プランクトンは濃密な群れを形成し、海面を赤色に変色させます。これを赤潮といいます。

 【赤潮プランクトン】
 植物プランクトン:鞭藻、ケイ藻  動物プランクトン:夜光虫 

 【厄水:やくみず】
 三陸沖合いに3〜5月発生するケイ藻プランクトンの異常な増殖、集積による一種の赤潮現象です。雪解け水が河川から沿岸水域に入ったり、親潮水系からの栄養塩、刺激物質が補給されたりして起るといわれています。