炭酸ガス

 空気中に0.03〜0.04%(体積比)存在する。無色無臭、不燃性の気体で空気より重い。

 一酸化炭素と違って有毒ではない。

 二酸化炭素は呼吸中枢を刺激して吸気作用をおこさせる働きをもつ。

 動脈血中の二酸化炭素の量が減少すると、呼吸数が減じ、末梢(まつしよう)血管の拡張がおこって、血圧低下、心拍数の増加と血液拍出量の減少がみられる。もともと二酸化炭素は呼気より排出される生体の代謝産物であるが、これが動脈血中に増加すると、呼吸中枢が興奮して呼吸が速くなり、ガス交換を盛んにして血中の二酸化炭素の量を少なくしようとする。 また、空気中の二酸化炭素の濃度が3〜5%になると生理的影響が現れ、8%を超えると呼吸困難を訴え、10%以上になると意識喪失がみられ、18%で致命的となる。  なお、呼気中には二酸化炭素が約4.4%含まれている。