中性浮力

 水中で快適に泳ぐには、どんな水深でも自分が「沈みもしない、浮きもしない」状態が望ましいのです。これを中性浮力といいます。

 中性浮力を得るにはBCD(略BC)(注)がy非常に有効です。タンクの空気をレギュレーターのファーストステージで減圧された二次圧力の空気を供給して浮力を増加したり、排気弁を開いて浮力を減じたりして、ちょうどよい浮力を作り出します。
 BCDのなかった頃は、潜水深度によってあらかじめウエート量を決めて潜りましたが、BCDの出現によってウエート調整などのわずらわしさが解消され、多くの人がダイビングを楽しめるようになった画期的な装置です。

 操作部はインフレーターといい、吸気弁と排気弁が備えられ、ダイバーはこの弁を操作して浮力を作ります。空気を入れすぎると過度に浮き上がったり、出しすぎると沈み気味になり余分なエネルギーを使います。
 便利な装置ですが、操作には十分慣熟してください。

 なお、浮力が簡単に得られるからといっても、自分の標準ウエートを付けるべきで、決してオーバーウエートにしてはいけません。

(注) BCDはBuoyancy Compensator Device.で、浮力補償装置といえます。