水深計

 ダイバーは、さまざまな圧力の作用を受けます。あとどのくらい空気が残っているのだろう、水深によって空気の消費量が増減するのも圧力の作用です。

 いま水深何メートルに潜っているのか、も気になります。深さは、直接的にも間接的にも生理的な作用を及ぼすので、潜っている深さ・潜ろうとしている深さ、をしっかり認識することが大事です。同時に、潜っている時間・潜ろうとしている時間、もしっかり認識しなければなりません。

 ダイビングは、深さ=潜水深度と、時間=潜水時間との相関にあるので、それらを知るために水深計と水中時計は、ダイビングに欠かせない重要なマテリアルです。

 スクーバは水中で生命を維持する最も基本的なマテリアルですが、残圧計・水深計・水中時計・コンパスなどのゲージ(計器)類は、潜水活動を支える重要なマテリアルです。

 残圧計・水深計・水中時計は、潜水時間や潜水深度、つまりスクーバダイビング活動を決定づける情報を知らせてくれる大切なマテリアルですから、一体なものとして使用します。しかし、ハード面からみると水中時計は、普段の生活でも使える腕時計タイプなので独立して使えます。残圧計・水深計・コンパスの三つは、それぞれ独立して使うこともできますが、利便性をよくしたり紛失したりしないために、コンソールボックスにセットしてあります。コンソールボックスには、水温計も取りつけられているものもあります。



【水深計】

 最近は、ダイビングコンピューターが普及してアナログの時計や水深計が使われなくなる傾向があります。ダイビングコンピューターの作動は電池なので、ややもすると電池切れということも考えられます。そういったことに対処するために、アナログの時計や水深計をバックアップとして持つことは安全につながります。

 いま最も多く使われている水深計は、ダイヤフラム型水深計(左図)といわれるものです。
 構造はケース本体を、密閉した気室と水室とに分けています。水圧によって、ダイヤフラムが押し上げられる幅を歯車で針に伝えています。