高所移動

 高所移動については、現在も研究が進められていて、こうだ、という結論が得られていないようです。しかし、潜水後の高所移動で減圧症が発症するのは事実です。レジャーダイビングでの減圧症患者の話によると、高所移動したために発症したと疑われることもあったようです。ですから、潜水後の移動にも留意する必要があります。

 減圧症は、減圧表に沿ったダイビングをする、ダイビングコンピューターの指示通りのダイビングをする、ことでは防げるとされていますが100%防げるとはいい切れません。十人十色といい人の身体特性はそれぞれ違い、自身でもそのときの状態によって違ってくるからです。
 参考までに、現在信頼され多く採用されている減圧表やダイビングコンピューターを比較してみましたが、これだけの違いがあることも念頭に、移動についても十分留意してください。

深度
(m)

米海軍減圧表 N社のダイブテーブル ダイビングコンピューター(A) ダイビングコンピューター(B)
無減圧潜水限界時間(分) 反復記号 無減圧潜水限界時間(分) 反復記号 ダイブプラン初回時無減圧潜水限界時間(分) 米海軍減圧表の
反復記号
ダイブプラン初回時無減圧潜水限界時間(分) 米海軍減圧表の反復記号
9             200
12

200

N 130  K     105
15 100 L 80  J 71  66
18 60 J 55  I 51  47
21 50 J 45  I 36  35
24 40 I 35  H 28  25
27 30 H 25  G 22  19
30 25 H 22  G 16  16
33 20 G 15  F 14  13
36 15 F 12  E 12  11
39 10 E 8  D 10   9
42 10 E      9   8

 なお、潜水後の高所移動について、DAN JAPANの指針がありますので、是非参考にしてください。
 また、高さによる気圧変化を航空資料で示しておきます。