ナイフ

 水中で、魚網や捨てられたロープ、釣り糸などに引っかかり、そこで身動きがとれなくなることを水中拘束といいます。

 人気のあるダイビングスポットでは、海中もよく整備され、釣り人とダイバーの棲み分けも進んできたので、釣り糸に引っかかることなどまずありません。しかし、海の中には、このような危険があることを承知しておかなければなりません。透明度が良ければまだしも、悪ければどんな危険が潜んでいるか分かりません。スクーバダイビングなら水中拘束にあっても呼吸が確保できますから、慌てず騒がずゆっくり脱出の手筈はとれます。しかし、スキンダイビングでは、そうもいきません。こんなときにナイフがあれば、脱出の可能性が開けてきます。

 ダイビングナイフ(水中ナイフ)は、決してお飾りではありません。あくまでも安全装具なのです。長いことダイビングをしていて、全くダイビングナイフのお世話になったことのない人の方が多いですが、やはり万が一のことを念頭に、必ず携行する習慣を付けてください。

 刃はステンレス製、グリップ、ケースはABS樹脂で作られているものが多いです。全長30cm(刃渡り15cm)〜全長15cm(刃渡り8cm)くらいまで、サイズがいろいろありますから好みで選んでください。
 なお、2009年から、両刃のナイフは法律によって所有できなくなりました。罰則もありますので十分気をつけてください。