【オフセット型とストレート型】
オフセット型は、フィンを横から見たときフィン全体が下向きにカーブしているフィンをいい、ストレート型はこのカーブがなく全体が直線的なフィンをいいます。左図はオフセットフィンで、青がブーツタイプ、黄色がストラップタイプです。
フィンの上下運動を1サイクルとし、1サイクルで得られる推進力を全推進力とします。相当昔のデータですが、フレッド・M・ロバーツのフィンの運動分析によると、ストレートフィンは、アップストロークでは全推進力の75%を生み出し、ダウンストロークは全推進力の25%しか生み出していません。つまりアップストロークは、ダウンストロークに比べて4倍もの運動抵抗を受けていることになります。この反動で、上体は沈む方向の力を受けることになり、足の負担や泳ぐ姿勢に著しい不均衡を生ずることになります。
オフセットフィンは、アップストロークとダウンストロークの運動抵抗を均一化し、ストレートフィンの力の不均衡を改善するために考案され、今では、ほとんどがオフセットフィンです(左図は、オフセット型のブーツタイプとストラップタイプ)。
いずれにせよ、フィンキックは片方のストロークだけで作用しているわけではありません。片方のダウンストロークはもう片方のアップストロークの水のおさえ、片方のアップストロークはもう片方のダウンストロークの水のおさえ、と互いに連続的な支点となって動作します。この「水のおさえ」を感覚的につかむことが、上達の早道です。
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